2012年5月24日木曜日

快感回路 ---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

快感回路 ---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか [単行本]
デイヴィッド・J・リンデン (著) 読了。
最近は本を読むのがおっくうだ。もちろん眼のこと。仕事に詰まると気分転換に読む程度だ。これも依存症。

この本は、近年の研究成果、ネズミの脳に針を刺して電気刺激をおくり、ロボットのように自在に行動をコントロールをする話題から始まっている。快さと不快さのアウトプットにより生き物の行動は操作されていて、その繰り返しが習慣となり、やがて依存症になる。アルコール、薬物、セックス、趣味嗜好、興業や信心、豊かさや便利さ、進歩や発展、冒険と発見、希望と絶望。快と不快のぶつかり合うところでひしめき合っているのが、生態と呼ばれる物だろうと思う。

「ヒトは歴史から学べない」という台詞が幾度か出てくるのが印象的でした。その意味はたぶん、学んだことが次の行動の動機にはならない、と言う事だと理解した。私たちは学んだことや理性で動くのではなく、DNAに刻まれた行動パターンから抜け出すことは出来ない。私たちの行動は、ホモサピエンスが現れて以来のワンパターン、産まれ、恋し、争い、奪い合い、嘆く。それの繰り返しをやっている。それは、この惑星の生き物に決められたシーケンス。蜂が蜂の巣を作り、アリがアリ塚を作るのとなじく、ワラで巣を作っていたカラスが針金で巣を作る如く、変わったように見えて実は、おなじ行動をとっている。

満ち足りてると言うことは気持ちよさの追求には無関係。太っても食べる、恋していても別の相手を探す、豊かさの限りない追求。怒り、争いも、残酷さも時には快感を産み出し、ヒトは意図しないなにかに操作される。それを繰り返すのが、生き物のシーケンス。

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