2010年12月30日木曜日

音楽って、、、、

聴覚は三半規管が担っている。つち骨、あぶみ骨、きぬた骨、という骨が音の伝達と身体の平衡を担っている。その奥の蝸牛には聴覚神経細胞が、周波数ごとに多数並んでいる。耳に伝わった振動をそれぞれの神経が受けて電気信号を起こす。脳でそれを分析、感覚情報として利用されて、一部が意識層に上がってくる。

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音楽の要素は、リズム(周期)、メロディ(旋律、周波数)、ハーモニー(和音、音程差)。生き物は進化の過程で坂道のように連続して様々な機能を獲得している。そこには崖もなければエレベーターもない。いろいろな生き物が少しづつ獲得し、または秘匿してきた能力の組み合わせが、いろいろな条件で発現し多様な生き物の機能を獲得している。私たち人の機能も例外ではなく、系統樹上の先人たる多くの生き物の得た機能を引き継いでいる。五感やそれ以上の物を多くの生き物が持っていて、人の特徴足る物はほとんど無い。言葉などはコミュニケーションの道具として便利なようで実は意味が無い。生きて増えて行く分にはあってもなくても構わない機能だ。意思の疎通ができ系統だった集団行動が出来れば声の役割は十二分だ。

さてしかし、音楽はどうだろう。ヒト以外の生き物で音楽を感じている、使っている生き物はいるのだろうか。そしてヒト以前に音楽は地上に存在したのだろうか。そんな疑問を持つ。

ヒトにとって音楽は不思議な存在だ。聴覚刺激に違いないのだが、脳を揺さぶり、胸を打ち、感情を揺り動かす。見たり触れたり、味わったりする刺激と異なり、音は遠くから聞こえる。遠距離のセンサーなのだ。危険を察知したり様子を覗うものであり、危険かどうかが判ればいいような気もする。そもそも感情を動かされるという事が不思議だ。聴覚によって記憶の中の出来事が思い出されてそれに伴って感情が揺れる、と言うのであれば誘因と言うことで理解も出来る。しかし、音楽はそれ自体単独でヒトの感情をゆさぶる。それもある法則に従ってヒトの感情を規則的に動かすことがある。音楽は脳の感情的な動きと連動し、再現性を持っている。

音楽は、感情をかなり強烈にゆさぶる。だからひとは音楽の虜になる。依存性があり常用性があり、暴力的なこと、一過性であることを除けば麻薬のようであり、訳も判らず昂ぶったり泣いたり叫んだりは、宗教家の祈りの大イベントのようである。聴覚の刺激だけで、感情の波は、嵐のようにふぶいたり、凪のように落ち着いたりする。短時間にしかし突然に。

音楽の三要素のうち、リズムは自然界にいくらでもある。心音鼓動はまさにそれであり、波の音、雨のおとはきれいなリズムだ。メロディ、つまり周波数の連続的な変化は、なんだろう。風の音?セミの声(羽音)。ハーモニー、いくつもの周波数の規則的な変化とは、どんな例があるのだろうか。ミツバチなどは羽音を様々に変えて複雑な情報を伝達しているという。群れて飛ぶ渡り鳥は、仲間の翼の風キリ音を聞きながら位置を調整し、コースを選んでいるという。かれらはある規則的な羽音に、やすらぎや好感、またはイライラや気持ちの高ぶりを納めているのだろうか。

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