2008年10月23日木曜日

ラクゴの楽しみ 千両ミカン

おもしろくないから流行らない、という枕を聞いたこともある。結構いろいろな人が演じているが、難しいらしく、どうもあまりわっと沸かない。

そもそもの出だしにも無理がある。庄屋の大事な息子が病で倒れた。原因を探ってみると、”ミカンが食べたい。ミカンを食べないとあと数日の命だ”という。庄屋の親父は、”金に糸目は付けぬ、ミカンを探してこい。”と。その指図を受け、番頭がミカンを探しに行く。時期は6月、真夏にミカンを探す。今の我々にはピンと来ないが、ミカンは冬の物。冷蔵保存手段のない時代には、夏にミカンなど、とんでもない。そのミカンを探して奔走するお店の番頭さん。東奔西走の果て、ミカンの問屋でやっとミカンに巡り会うが。ここから話が盛り上がります。

このオチはあまり期待しない。というのも、オチは誰がやってもあまりアレンジしないようだ。時々時代的に理解できないオチはわかり安く言い替えることがあっても、オチの筋を替えることは聞いたことがない。誰がやっても同じオチなので、誰がおもしろいという物ではない。ちょっと心許ないオチで、なんだかその先にまだ話があったものを、キリのいいところで打ち切って演目とした、というような感じもする。

聞き所は、ミカンを探すところ、千両の値が付くまでの番頭と問屋の主人のやりとり。この辺りは工夫のしどころで演者によって違う。番頭にポイントを置くのか、問屋の主人を持ち上げるのか。オチに向けて振る人もいる。どこを延ばして、どこで持ち上げて引っ張り、どこで落とすか、知恵の絞りところ。

いろいろの演者で聞いてみたい話の一つです。

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